いつもご覧いただき有難うございます。
今回のお話は、以前から数回おススメしているモバイルルーターを、実際に使ってみたところの報告です。
報告するモバイルルーターは、NECプラットフォームズ(株)から発売されたAterm (エーターム)MP02LNです。2019年10月2日に発売開始されたモバイルルーターです。
1年半ほど前に、発売されたAterm MP01LNの兄弟分に当たるルーターですね。
外見上は全く変わりませんが、兄貴分のAterm MP01LNとは多少の違いを持ってデビューしました。今回はそんな部分も含めて、実際に利用してみた使い勝手や感想をお話いたします。
私のAterm MP02LNの使い方はこうです
私は、Rakuten UN-LIMITをAterm MP02LNに入れて使用しています。Aterm MP02LNを購入した当初は、楽天モバイルのスーパーホーダイをAterm MP02LNに挿入して利用していました。
この記事を書いた当初は、楽天スーパーホーダイを利用していたためスーパーホーダイを利用した部分の感想等が多いのですが、Rakuten UN-LIMITに乗り換えても特に変化等は無く利用しています。
Rakuten UN-LIMITの利用に関する感想はこちらをご覧下さい。
Rakuten UN-LIMITが利用できる公認端末は、Androidのみです。それぞれのブログなどではiPhoneXR、iPhoneXS以降なら利用できると紹介されていますが、楽天では現在のところ利用可能端末とはしていません。私もiPhoneの使用を中心としAndroidも使用していますが、両者ともにRakuten UN-LIMIT対応端末ではありません。ですからUN-LIMITの利用は考えていませんでした。しかし、UN-LIMITがバージョン2.0にアップされる内容からRakuten UN-LIMITは音声通話からSMS通信、そしてデーター通信も利用できるため、Rakuten UN-LIMITのSIMカードさえ... Aterm MP02LNにRakuten UN-LIMITのSIMカードを入れて、スーパーホーダイと比較した - lifemarket10-blog |
Aterm MP02LNの特徴
Aterm MP01LNとの比較を行う前に,「Aterm MP02LN」の特徴をお話します。
4G/LTEBand3、3G、国際ローミングに対応して利用可能範囲が拡大
4G/LTE Band3のに対応するため、利用できるSIMの種類も含め、3G回線の場合でも利用可能になり利用地域が拡大しています。
また、国際ローミングにも対応しているため、海外における利用も拡大しました。
業界最小および最軽量のコンパクト設計で洗練されたデザインを継承
ルーターそのものの重量が71gと非常に軽く、クレジットカードとほぼ同じ大きさであるためコンパクトです。そのため、洋服のポケットに入れておいても負荷が掛かりません。
本体色はメタリックシルバーとシャンパンゴールドの2種類です。楽天市場からは、楽天カラー色の限定品も販売されています。
裏側のカバーは、見え方により模様が変化するプリズムパターンのシボ加工が取り入れられています。
用途に応じた格安SIMサービスを選択可能
SIMロックが設定されていないフリーのルーターです。自分に合ったSIMが選択できるので、多少のわがままを通すことができます。
お好みの格安SIMを挿入して、モバイルコストを削減することも可能です。
但し、SoftBankの回線にはお薦めしません。理由は、周波数が、docomoとKDDI (au)回線に適した仕様となっているためです。
その細部に関しては、後述します。
Band1の周波数帯が届かない場所には、プラチナバンドが活躍します。
プラチナバンドとは、周波数帯の低いため、山間部や建物・その他の障害物を回り込んでくるので、非常に接続しやすいです。
インターネット接続が自動で完了
「LTEオート接続機能」を採用することにより、利用を開始する前に必要だったAPN設定が不要になりました。SIMカードをAterm MP02LNに挿入するだけで、インターネットに自動定期に接続し、そのまま利用できます。
Aterm MP01LNとAterm MP02LNの違い
では、Aterm MP02LNはAterm MP01LNと比較するとどのような部分に違いがあるのでしょうか。
NECプラットフォームズから公表されている資料から見てみましょう。
LANインターフェイス・LTEオート機能・連続作動時間・電池容量・サイズと質量等においては、全く変わりがありません。
両ルーターを比較した上で最大の違いは、WANインターフェイスの違いです。
LTE周波数帯1.7GHzの使用と3Gの使用が可能になり、国際ローミングが可能
先ほども、Aterm MP02LNの特徴で触れましたが、利用できる電波の幅が広がり使いやすくなりました。各キャリアの周波数を踏まえて、この違いの背景などを含め詳しく見ていきましょう。
周波数帯1.7GHzの使用
新しく利用できる周波数帯に、1.7GHz(4G/LTEの周波数帯)が加わりました。Band3の周波数帯になります。このBand3は、docomoが高速通信に使用しています。特に、東名阪での高速通信に使われている電波です。
国際的にもBand3は、北米を除くほとんどの世界中の国で利用されています。中には、4G/LTE回線に対応しているのはBand3のみという国もあります。
モバイルルーターを国際的に利用するには、Band3を欠かすことはできません。Aterm MP02LNはBand3を取り入れることで、海外でも利用できるようになりました。
Aterm MP02LNはその他のBandとして、2GHzと800MHzに対応しています。この2GHzはBand1、800MHzはBand19・26に相当します。
Band1は高速通信になります。
Band19・26の800MHzの電波は、プラチナバンドになります。高速通信ではないため障害物を乗り越えて繫がることが多いです、例えば、ビルの谷間、地下街、地方の山間部などです。
プラチナBandの対応の差でSoftBank回線には保証外
docomoのプラチナバンドはBand19です。KDDI (au)のプラチナBandは18(26)です。
KDDI (au)のプラチナバンドのBand26はBand18を内包しますので、実質のKDDI (au)のプラチナバンドは、Band26になります。
このBand19・26のプラチナバンドにつては、Aterm MP02LNは対応しています。
しかし、SoftBankのプラチナバンドのBand8には、未対応です。
SoftBankのSIMカードを利用の場合、4G高速通信が届く範囲では、Aterm MP02LNは利用できます。一方、地方の山間部など電波の届きにくい場所ではプラチナバンド未対応なので、通信が不可能となります。
3G回線の現状
現在の日本では、まだ3Gの電波は利用できます。しかし、一時的に4GやLTEの電波が利用できない場合などを3Gの電波を使用することで補っている状態です。
2020年に次世代の電波5Gがスタートします。この5Gのスタートを皮切りに、3社のキャリアは、3G回線の終了を発表しています。
docomoは2026年3月末に、3Gの電波サービスが終了します。それに伴い携帯の「FOMA」と「iモード」のサービスを終了します。また、KDDI(au)は、2022年3月末を期限に、3G携帯電話向けサービスである「CDMA 1X WIN」を終了します。
その結果、ガラケーやiPhone5sなどの一部のスマホは通話などが出来なくなります。
では、そんな状況なのになぜ、今回のAterm MP02LNに、3G回線の対応になったのでしょうか。
国際ローミングが可能になった
Aterm MP02LNに3G回線の対応が取り入れられたのは、国際ローミングが利用可能にするためです。
海外には、まだ4G/LTE回線が導入されず、3G回線し利用できない国がまだまだ多くあります。そのためにも、国際ローミングを利用可能にするには、3G回線を導入する必要はありました。
Aterm MP02LNには、3G回線のBand1とBand5が搭載されています。
Band1はdocomoのFOMAサービスエリアに対応しています。ただし、FOMAプラスエリアのBand6やBand19には対応していないため、山間部や地方では通信困難になりがちです。
海外でも北米を除くほとんどの国が、Band1を導入しています。
一方、Band5ですが、海外ではBand5、あるいはBand8のいずれかを取り入れています。
Aterm MP02LNで利用できるBand5の周波数帯は、850MHz対応の周波数です。速度はそれほど早くなく、広域帯をカバーします。イメージとしては、FOMAプラスエリア対応のような感じです
日本では、3G回線の利用が廃止されるのにも関わらず、Aterm MP02LNに3G回線の利用が搭載されたのは、海外利用を目的としたためです。
海外通信会社のSIMでも利用可能
国際ローミングが可能になりましたが、実際のところは、海外の通信会社のSIMを利用して、モバイルルーターとしての役割を果たすことができます。
WANインターフェイスのLTEインターフェイス・3Gインターフェイスの各周波数帯の国際ローミングのBandを見ると、Band1とBand3、3Gの場合はBand1とBand5の対応になっています。
海外でAterm MP02LNを4G/LTEで利用する場合、このBand1とBand3を導入している国であれば可能です。(同時に利用する現地の通信会社のSIMがBand1かBand3に対応していることも必要です。)
例えば、オーストラリアの場合、Band1/Band3/Band7/Band28に対応しいます。従って、オーストラリアでは、Aterm MP02LNを現地の通信会社のSIMカードを挿入しての利用が可能です。
この様に、便利ではありますが国際ローミングのように高額になりがちな方法でAterm MP02LNを利用するよりも、旅行や赴任先のBandが合致するなら、現地で販売されているSIMなどを購入してAterm MP02LNを利用すのも良いですね。
楽天モバイル スーパーホーダイを実際にAterm MP02LNで使ってみたメリットとデメリット
実際に利用してみた点からの感想をまとめてみました。
Aterm MP02LNの利用メリット
- 購入価格がお手ごろ価格である
- APNの設定など一切なく、すべて自動で接続完了した(SIMカードによってはアクティベートが必要)
- 軽い、そしてかさばらない
- ディスプレイの文字は小さいが見やすい
- docomo系のSIMカードを利用すると、LTEの信号の強度は常にレベル5を示す
- 本体操作も単純で使いやすい
Aterm MP02LNのメリットは、特におススメになるような目立ったものはありません。使用中においては特に不自由を感じることなく利用しています。
自動接続をONにしておくと、Aterm MP02LNの電源を入れると、2.4GHzの利用であればすぐに接続し、利用することができます。
5GHz帯の利用の場合は、使用開始まで多少の時間(1分弱)がかかりますが、仕方がありません。
Aterm MP02LNを利用するうえでのメリットは、一言で言うと、「あえてモバイルルーターを使っている」と、言う意識がなく、自然な流れで当たり前のように使っているということでしょうか。
Aterm MP02LNの利用デメリット
次にデメリットを紹介いたします。
電池の持ちが悪い
デメリットは、唯一「電池の持ちが短く感じる」と、いうことです。
Amazonなどのレビューにも電池の持ちが良くないことは、挙げられています。
仕様書には、Wi-Fit通信時間の電池の持ち時間は、約10時間とあります。しかし、実際のところ、電池の消耗時間は8時間から9時間ぐらいです。
特に50%の電池容量を下回ると、少し減りが早くなってくるようです。特に放電するほど熱を持っている状態でもありません。
そのため、Wi-Fiシステムを利用しない時は、「休止中」にしています。それでも電池量は少なくなりますが、2~3%ほどですので、問題ないかと思います。
この「電池の持ちが良くない」というデメリットがなければ、私にとっては完全100%のモバイルルーターになるところでした。
5GHz帯の使用に手間がかかる
先ほどもお話しましたが、5GHzの利用には、1分前後の設定時間が必要になります。
この、1分の5GHzの設定時間が、徐々にめんどくさくなります。
この設定時間は決められたものであるから、Aterm MP02LNだけに限らず他のモバイルルーターも同じです。あえてデメリットと考える必要もないかもしれません。
その他気が付いたこと
クレードルは無い
Aterm MP02LNには、クレードルがありません。しかし、現状特にクレードルが必要と感じたことはありません。クレードルがなくても十分利用できます。
USBコードを直接つなぐ方法で充電が可能です。
専用のケースはあった方が良い
Amazonなどで販売しているカバー、あるいはケースはできることなら装着した方が良いです。少なからず落としてしまうことも十分考えられます。
私も、一度落としてしまいました。Aterm MP02LNをケースに入れたまま、背面から落下させました。
端末に、傷や損傷はなかったのですが、中のSIMカードが、所定の位置からずれてしまいました。その結果、SIMカードが読み取れなくなりました。
電池を外しSIMカードを差しなおしたら、無事に元に戻りました。
落下による衝撃緩和のためのケース等を、付けた方が良いですね。
そして、あまりにも本体の重さが軽いため、万が一ポケットからこぼれ落ちても気が付かないという、ことも考えられます。それほど本体は軽いです。
ストラップが本体につけることができます。ナスカンやフックを利用して、ストラップ代わりにカバン衣服に引っ掛けることができれば落とすことはありませんね。
外出する際に、2回ほどAterm MP02LNを携帯するのを忘れてしまったことがあります。
これは、Aterm MP02LNが非常に軽いために、上着のポケットに入っているものだと、逆に勘違いをしてしまたためです。
ある程度の重さがあれば、上着を着たときに「Aterm MP02LNがポケットに入っていない!」と、気が付くのでしょうが、あまりにもAterm MP02LNが軽いためポケットに入っていると思い込むこんで確認しないのが原因ですね。
メリットで「軽くて、かさばらない」と言いましたが、それが逆にデメリットになることもあるということです。
お勧めケース
Aterm MP02LNのケースには大きく分けて2種類あります。1つはシリコン製、もう一方は、収納ケースタイプです。
今回お勧めするのは、収納タイプです。その中でも、ポリウレタン樹脂が使用されているものです。
色は、ブラック、グレー、ピンクとあります。
私の場合、グレーを購入しました。写真ではブラックのように映っています。
Aterm MP02LNをケースの中に入れると、サイズが一回り大きくなったように感じます。
厚みがあり、しっかりとしているケースなので、落下等があっても安心感はあります。
但し、先ほど述べたように、背面からの落下には弱いようです。しかし、何度か角から落下させてしまいましたが、四角の角の落下には強いようです。
唯一使い辛いと感じる部分があります。
電源のONとOFFを切り替えなどに利用するボタンが、ケースの厚みで中に入り込んでしまうため、爪先でボタンを押すような格好になってしまいます。
これさえなければ完璧と思います。
Aterm MP02LNはこんな人に最適
Aterm MP02LNはこんな人の利用に合っています。
- モバイルルーターが初めての人
- モバイルルーターを試してみたい人
- 手ごろなモバイルルーターが欲しい人
- お出かけ用でルーターが欲しい人
- 海外でも自分のモバイルルーターを使いたい人
- 格安SIMと組合せ、自分専用のモバイルルーターを作りたい人
- モバイル通信代を安く抑えたい人
探せばもっとあるでしょう。しかし、全体的に言えることは、気軽な気持ちで、「モバイルルーターが欲しいな。」と、思っている人には是非お勧めの一品です。
それほど高価ではなく、使いこなしも難しくなく、身近に感じられるモバイルルーターです。
Aterm MP02LNを使ってみたレビュー まとめ
Aterm MP02LNは、結構使えるモバイルルーターです。
このルーターを使用するのに、どこの会社のどのようなSIMを入れるかで、Aterm MP02LNの使いこなしが決まります。
どこのSIMを利用するか、じっくりと考えて使ってみて下さい。
私は、以下のようなMVNOを利用してAterm MP02LNを利用しています。参考にしてみて下さい。
こんにちは!西北院です。いつもご覧いただき有難うございます。楽天モバイルの利用を開始したことは、以前にお話させていただきました。「非常に使いやすい格安SIMです。」と、言うことはお話しました。ほんと、其のとおりなんです。さて、楽天モバイルを契約した本当の狙いは、以前にもこのブログでお話した事に、挑戦するためのです。その挑戦した内容は、「楽天モバイルを利用し、自分流の格安モバイルルーターを作成」です。実際に楽天モバイルのSIMカードと、前回お話しました「Aterm MP02LN」を組み合わせて、自分流のモバイル... 月々1,480円で使いたい放題のモバイルルーターを使う方法 - lifemarket10-blog |