スマホの会社を乗り換えるのに、あなたはいつ実行しますか。
「思い立ったが吉日」と、言うことわざがあります。意味は、「物事を実行しようと決心したら、決心した日を最良の日と考え、すぐに取り掛かることがベスト」と、言う意味です。
しかしスマホの通信会社の乗り換えは、「思い立ったが吉日」とにならって実行すると、実行した日次第では支払い料金がまるまる2社分になる可能性もあります。スマホの乗り換えに関しては、「思い立ったが吉日」と言うことわざが、当てはまらない場合が多々あります。
表題にもある通り、スマホの通信会社の乗り換えは月の下旬ごろ(20日以降)が最善です。しかしすべての通信会社がこの内容に該当するとは限りません。
そこで今回は、スマホの通信会社の乗り換えが、「なぜ月の下旬ごろ」が良い理由を中心に、独自の乗り換え条件に取り組んでいるお奨めの通信会社などを紹介します。
MNP乗り換え時期を下旬にする理由
乗り換え先の初月の請求状況により、MNP乗り換えの時期がほとんど決定します。
多くの通信会社の場合乗り換え時の初月は、日割りでの請求となります。この場合、単純に月額料金を利用日数で割ったものが請求額となります。
単純に考えただけでスマホの基本利用金が日割りとなるのであれば、なるべく利用日数が少ない方がお得になりますよね。
但し当然ですが、日割り計算だけのスマホの月額料金だけでは終わりません。今まで利用してきた旧通信会社の利用料金を支払う必要があります。
この場合月半ばで他社に乗り換えたとしても、今まで利用してきた通信会社の料金は日割り計算にはなりません。今までの支払い同様に、月額料金は満額請求されます。
そすると乗り換えを実施した月は、今まで利用してきた通信会社の料金の全額と、乗り換え先の通信会社の日割り料金の2重払いになります。
そのためMNPを利用した乗り換えは、日割り料金を少なくするため、月の下旬(20日以降)がお奨めになります。
下旬にMNPを行う注意点
では、日割り計算の請求額を少なくするためであれば、月末などが最もベストと考えることもできます。
しかし月末時に乗り換えを行う予定でいると、乗り換えが翌月に回ってしまうことが多く発生します。そのために月の下旬にMNPを行う注意点を把握しておきましょう。
MNP予約番号の取得日数を予め把握しておく
MNP予約番号の取得日数が、以外と自分の思ったより掛かる可能性があります。言い換えると、MNPの予約番号が、当月内に間に合わないということです。
大手キャリアの場合は、すぐにMNP予約番号の取得ができます。MVNO(格安SIM)の場合は、その日に発行してくれる会社と、2~4日の猶予を必要とする会社もあります。実際には2~4日必要と言っても2日ぐらいで予約番号が発行される場合が多いですが、それは結果ですので最初からそこを充てにするのは良くないでしょう。
また、営業日換算をするところもあります。そうすると、土日祝日はMNP予約番号の取得に計算されない場合があります。この部分も通信会社によっては違いがあります。
どれほどの日数あるいは時間でMNP予約番号の取得ができるのか、事前に今利用している通信会社の状況を知っておく必要があります。
MNP予約番号の有効期間
MNP予約番号には有効期間が必ずあります。有効期間自体は、取得日を含めて15日間設けられています。
しかし、乗り換え先の通信会社からは、乗り換え時の有効期限に条件を付けれられます。例えば、「有効期限が、12日以上残っているもの」と、言うような内容です。
有効期限の残りの日数においては乗り換え先通信会社によって若干の違いがありますが、各社とも取得日を含め10~12日ほどの日数が残っているMNP予約番号を必要とすることがほとんどです。
有効期限の残日数については、乗り換え先の案内等でご確認ください。
尚、仮に15日の有効期間が過ぎてしまった場合、そのMNP予約番号は無効になります。無効になった場合は、特に何もなく従来の通信会社をそのまま利用できます。
そして次回のMNPの時に再度、予約番号を取得することができます。
切り替え終了は、SIMカードを入れ替えた時
切り替えとは、あなたのスマホに挿入している今までの通信会社のSIMカードと、新しく乗り換えた通信会社のSIMカードを入れ替えた時です。
従って、手元に新しいSIMカードが到着していても、月末日の23:59までにSIMカードの入れ替えを行う必要があります。
ここが一番大切な箇所です。
MNP予約番号を転入先に通知し、個人情報や支払い用のクレジットカードの登録を済ませ時点ですべてが終了のように感じる方が意外と多くいらっしゃいます。
しかし、個人情報の記入や支払いクレジットカードの登録、本人確認だけでは切り替えにはなりません。この時点でもあなたのスマホの通話やデーター通信は、いままでの通信会社の回線を利用しています。
新しい通信会社のSIMカードをあなたのスマホに入れた段階で、乗り換え終了になります。この時点で請求も変わります。
e-SIMの場合は、個人情報や支払いクレジットカードの登録、本人確認等の手続きが終了後、QRコード読み取りや専用アプリのインストールなどで新しい通信会社との切り替えができます。
しかしSIMカードの場合は、新しい通信会社からSIMカードが送られてくるまで1~2日は掛かります。その間はやはり今までの通信会社の回線を利用することになります。
MNPの乗り換えは下旬ごろの注意点まとめ
乗り換え時期を下旬としてMNPを利用の注意点を述べてきました。この注意点は、特に下旬だからというわけではありません。MNPを行う上では共通の注意点です。
注意点をまとめると、
- 予約番号の取得には、すぐに取得できるものとそうでないものがある。現在利用している通信会社の申し込みから取得までの時間を把握しておく。
- MNP予約番号そのものの有効期間は、発行日を含め15日間あるが、MNP先の通信会社によっては、有効期間の猶予が短いものもある。
- SIMカードの場合の乗り換え手続きの完了は、送られてきた新しい通信会社のSIMカードをスマホにセットした段階です。この時点で料金の請求が変わります。
これらを実例をもとにまとめてみました。
当月の22日(金曜日)にMNP予約番号の申し込みをしました。「予約番号のお届けは、業日換算で4日ほどかかります。」と、返答が来ました。
土日を挟んでいましたが、25日(月曜日)にMNP予約番号がメールで到着しました。
月曜日の夜に、新しい通信会社にMNPを申し込みました。
27日(水曜日)に、新通信会社のSIMカードが到着しました。28日(木曜日)に、新しいSIMカードをスマホにセットしました。
これで新しい通信会社への切り替えは終了です。日割り料金は、3~4日(月末が31日の場合)分です。通信会社との契約プランにもよりますが、概ね数百円で収まるでしょう。
乗り換え先が初月無料の場合
ここまでお話をしてきたのは、乗り換え月は日割り計算になる場合です。
もう一つの乗り換え月の条件は、乗り換え月は無料(初月無料)の場合です。乗り換え月無料の方法を取っている通信会社は、凡そ2社です。
その2社とは、MUROmobile と OCNモバイルone です。
この場合はどの様に対応するとお得なのでしょう。
乗り換え月無料の場合の乗り換え
結論から言うと乗り換え月が無料の場合は、乗り換え日はいつでも大丈夫です。
基本的には、音声通話SIMの開通された日が乗り換え日になります。要するに、月の頭にSIMカードの入れ替えをしても、あるいは月の後半にSIMカードの入れ替えをしても乗り換え月は無料になるため、料金が発生しません。
そうすると、月始めに乗り換えをする方が、多少お得感があるかもしれません。それに乗り換え月無料の場合は、その月の料金は以前に利用していた通信会社の請求のみになるため、翌月の請求時に新しい通信会社の料金と重なることはありません。
但し、乗り換え月無料でも、唯一料金が発生する場合があります。それは、乗り換え月に解約をする場合です。この場合は、乗り換え月無料でも1ヶ月分の料金を請求されます。
では、私も実際に利用していた経験から、OCNモバイルoneの乗り換え月無料を紹介します。
OCNモバイルone の乗り換え月無料
OCNモバイルone の場合の乗り換え月無料の条件は、音声通話SIMのみが対象になります。
毎月の利用においては、以前のOCNモバイルone と比較すると非常に安くなったという感想です。しかし、利用月において無料なのは先述した通り「月額料金が2重にならない」と、いう点で非常に便利でお得感がありました。
OCNモバイルoneの場合、オプション料金も乗り換え月が無料になります。対象のオプションは、通話に関係する「OCNでんわ かけ放題オプション」です。
新規に「OCN モバイル ONE(音声対応SIM)」のお申し込み完了月(お申し込み手続きが完了した日を含む月)の「OCNでんわ かけ放題オプション」の月額料金は無料です(お申し込み完了月に解約された場合を除きます)。 OCNモバイルone 公式ページより参照
このオプションには、「10分かけ放題」、「トップ3かけ放題」、「完全かけ放題」の3種類のサービスがあります。私は、「10分かけ放題」を利用していました。
10分かけ放題 | トップ3かけ放題 | 完全かけ放題 |
935円 | 935円 | 1,430円 |
これらのオプションも乗り換え月無料になるのは、お得感があります。
ちなみに、「トップ3かけ放題」とは、その月の通話料の上位3位までが自動的に通話料金0円になるサービスです。「完全かけ放題」は、24時間国内通話においてかけ放題になります。
尚、国際電話、かけ放題が適応されない電話番号への通話は、「OCNでんわ かけ放題オプション」の対象外になります。
乗り換え時に決して忘れてはならない事!
乗り換え時に知っておく必要のある注意点をお話します。
通話料金は、月遅れで請求される
スマホの月額料金は、毎月請求が来ます。ほとんどの方がクレジットカードでの支払いをされているのではないでしょうか。銀行引き落としやコンビニ払いを行っている方でも毎月翌月分、あるいは当月分としてお支払いをされているでしょう。
その料金の中には、通話料金の請求も入っています。しかし通話料金においては、前月分の通話料金ではなく前々月分の通話料金が請求され、支払うことになります。
通話料金の支払いは、1ヶ月分遅れて請求されるのです。
ですからMNPにより乗り換えた場合、新しい通信会社に乗り換えても、最長乗り換えた月の翌々月まで通話料金の請求を支払う必要があります。但し、乗り換えた月に通話がない場合は、通話料金は請求されません。
事務手数料、SIMカード料金が別途必要
乗り換え時に発生する料金には、2つあります。
1つは、事務手数料です。この料金は3,300円必要です。通信会社のすべてが乗り換え先となった場合、この3.300円の手数料が掛かります。
契約時においては頭の中に入っているのですが、いざ支払う時になると忘れていることが多いでしょう。そして請求が来て、金額が少し高いので驚く場合があるかもしれません。
尚、LINMOは、事務手数料は無料で乗り換えができます。
エントリーパッケージを使うと非常に安くなる場合がある
エントリーパッケージを利用すると、事務手数料の3,300円が非常に安くなる場合があります。
このエントリーパッケージとは、Amazonや楽天市場などの通販サイトで販売されています。購入料金は300円ぐらいから3,000円ぐらいまで幅広くなっています。この金額の差は、販売している通信会社などの違いから生じています。
エントリーパッケージを利用した流れを簡単にお話すると、
- エントリーパッケージを購入する
- PCなどで申し込む時に、中に入っている所定の場所でエントリーコード入力する
以上です。
エントリーコードをいれて申し込みをすると、エントリーパッケージを購入した料金が事務手数料替わりとなります。結果3,300円を支払う必要はなくなります。
例えば、上記はAmazonで販売しているIIJmioのエントリーパッケージです。ダウンロード版(350円)とパッケージ版(380円)があります。どちらも少額で購入できますが、このエントリーパッケージを購入したことで事務手数料が3,300円ではなく、350円か380円にすることができます。
以前は多くのエントリーパッケージが販売されていましたが、最近では販売している通信会社が少なくなりました。
SIMカード発行手数料が掛かる
事務手数料とは別に、SIMカード発行手数料が掛かります。
OCNモバイルoneの場合、433.4円(税込)の料金が掛かります。通信会社を乗り換えた場合、どの通信会社も税込みで400円強の料金が掛かります。LINEMOは、SIMカードの発行は無料で行っています。
e-SIM発行の場合は、大手キャリア(ahamo、povo2.0、LINEMO、楽天モバイル)は、0円で発行しています。
MVNOの場合は、有料となることが多くあります。例えばIIJmioの場合、220円掛かります。
MNPのタイミングは月の下旬がお奨め まとめ
現在のスマホの月額料金は、依然と比較してそれほど高くはありません。しかし通信会社の乗り換えは一時的でありますが、驚くほど高額ではありませんが結構お金がかかります。
その内容は、一時的とはいえ前月分のスマホ代と今月乗り換え先の日割り分の料金、通話料金の支払い、そして事務手数料やSIMカード代です。やはり一度に請求が来ると、結構な料金になります。
これらも安く済ませる方法はとしては、なるべくうまく月末近くに乗り換えて日割り計算を安くする、あるいは乗り換え月無料の通信会社を選択する、最終的に事務手数料などをエントリーパッケージなどを利用してなるべく安く削ることしかありません。
一口に乗り換えと言っても、それ相応の料金が必要なことをお忘れなく。
賢く料金は安く乗り換えをしましょう。