irumoの仕様から見るirumoに合う人はこんな人、あなたはどう？

2023年7月1日よりスタートしたdocomoの新プラン、「irumo（イルモ）」と「eximo（エクシモ）」です。

この新プランの「eximo」は従来からdocomoで展開されていた、「ギガホ」と「ギガライト」を組み合せた高データー量を使用できるプランです。

一方「irumo」においては、ただの新プランの導入ではありません。

従来からNTTグループのOCNがMVNOとして展開してきた「OCNモバイルone」を吸収し、「OCNモバイルone」の代わりとしてdocomoが実施する低料金プランとなります。

しかしキャリアが実施するプランですから、低料金プランと言ってもOCNモバイルoneのような料金ではありません。

そこで今回は、irumoの料金設定からirumoの仕様までを紹介し、その結果どのような人にirumo の利用は向いているのかをお話します。

irumoの料金設定

irumoの料金設定から確認していきましょう。

irumoの場合、プランの設定は0.5GB、3GB、6GB、9GBの3種類からの構成になっています。各プランの料金は以下のようになっています。

この料金設定になると、非常に高額なプランになります。

僅か3GBのデーター量で2,000をオーバーする料金設定。そして6GBで2,827円となると、20GBで2,970円のahamoと似たような料金になります。

ギガライトと比較すると非常に安くなりますが、現在の相場とはチョット合わないですよね。

この料金に対して、ドコモは割引を用意しています。その割引とは、次のようになっています。

ドコモ光セット・hone5Gセットのいずれかを契約し、利用している場合は1,100円の割引が適応されます。

そしてirumoの支払いをdカード払いにしていれば、187円の割引が対象になります。

2点の割引を合計して、1,287円の割引きとなります。割引額は、以下の通りです。

ドコモ光セット・hone5Gセットの各割引と、ｄカード払いの割引が適応された段階で、高額な料金から現在それ相応と言われる料金まで下がって来ました。しかしキャリアの本ブランドの料金ですから、MVNOと比較すると、まだまだ高い月額料金ですね。

尚、0.5GBのプランにおいては、割引適応はありません。

知っておく必要のあるirumoの注意点

irumoにおいては、少々決まり事が多いようです。仮にirumoを検討する場合や、契約する等をお考えの場合に備えて、事前に知っておく必要がある注意事項をまとめました。

速度制限について

irumoには、次のような通信における注意点があります。

通信混雑時・大量通信時などに他の料金プランよりも先に通信速度の制限を実施する場合があります。　NTTdocomo irumo 参照

「通信混雑時・大量通信時など」と、言うのは具体的にirumoの紹介ページでも明らかにされていません。

しかし「通信混雑時・大量通信時など」事態が生じた場合、他のプラン（eximo、ahamo）よりも先に速度制限の対象になるということです。

通話・通信について

通話・通信については、次のようになっています。

• 通話料金、22円/30秒
• 災害優先電話は対象外
• 当月余ったデーター量の次月持ち越しはなし
• 当月の通信制限解除は、「1GB追加オプション」、「スピードモード」の利用（1,100円/1GB）で解除

ドコモメールについて

ドコモメール（docomo.ne.jp等）などの利用は、可能です。

但し、重要なのは、irumo契約時にドコモメールを同時に申し込むことです。

その理由は、irumo契約後（後日等）においてもドコモメールを申し込むことはできるのですが、その場合クラウド上に保管されている今まで利用してきたメールアドレスや、やり取りしたメール履歴全部が引き継がれなくなります。すべて削除されてしまいます。

ドコモメールを今まで通りのアドレスで利用するのであれば、必ずirumo契約時に申し込む必要があります。

但し、docomoメールの利用料金は330円/月になります。

irumoは割引対象外

irumoはahamo同様、ファミリー割引は対象外になります。

そのため家族間における通話で、irumoを契約している端末からeximo契約の端末に電話を掛けた場合、無料通話にはなりません。既定の22円/30秒の料金が掛かります。

逆に家族間通話でeximo契約の端末からirumo契約の端末に通話を行った場合は、ファミリー割引の対象になり無料通話になります。

その他のirumo注意事項

irumoでは、現在のところ端末の販売（機種変更を含む）は店頭のみですが、2023年9月上旬をめどに、irumoユーザーもドコモオン来ショップで購入が可能となります。

またirumoでは、利用できるドコモのサービスが限定されています。

詳細は、「irumoでご利用になれないサービス一覧」からご確認ください。

irumoの0.5GBとその他のプラン（3GB、6GB、9GB、）の違い

irumoの0.5GBのプランと、その他（3GB、6GB、9GB、）のプランとでは、微妙に違いが設けられています。

irumo 0.5GBプランの概要とその他プランとの比較

irumo0.5GBプランの概要をまとめました。

• 通信速度は最大3Mbps
• 通信はエリアに関係なくXiサービス（4G）の電波の利用となる。
• 契約データー量（0.5GB）を超えた場合の速度制限は、128Kbpsとなる
• ドコモ光、home5Gの各セット割、dカード払い割は対象外

irumo0.5GBプランと他のプランとの違い

irumo0.5GBプランと、その他のプラントの違いです。

0.5GBプランはどうなの？使えるのか？

0.5GBプランの場合最大速度が3Mbpsですが、この通信速度が常時出ていると動画視聴等の多少重たいプログラムは利用可能です。

YouTubeなどのは確実に視聴でき、わざわざ画質を下げる必要もありません。但し高画質になるにつれデーター量の消費は多くなります。

利用電波においては、4Gの利用のみとなっています。現在の電波の状況からすると、まだまだ4Gがで主流になっています。そのため現段階では4G回線のみの利用でも大丈夫です。

速度制限下での最高速度は、0.5GBプランが128Kbps、その他のプランが300kbpsとなっています。

0.5GBプランの最高128Kbpsの速度制限下の場合は、ほとんどの事を実行するのが難しくなります。LINE等のメッセージのみの送受信等は可能でしょうが、ホームページの閲覧は全体的に難しいでしょう。

その他のプラン（3GB、6GB、9GB）の最高300Kbpsの速度制限下の場合も、ほとんどの事を実行するのが難しくなります。実際のところ300Kbpsの最高速度でも、128Kbpsの場合とほとんど変わりが無いよう感じることが多いでしょう。

irumoのメリット・デメリット

irumoの特徴から注意点を紹介してきましたが、irumoのメリットはどこにあるのか、どんなところがデメリットなのかをお話します。

irumoのメリット

irumoのメリットは、ドコモもメリットに挙げている通り、店頭でのサービスを受けることが出来ることです。

ahamoは同じドコモブランドの商品であっても、すべてネットでの対応と言うことで基本的には店頭での対応はされていません。

基本的にと言うのは、店頭で3,850円（2023年7月1日より値上がり）の手数料を支払えば、店頭でも対応をしてくれます。

その点irumoは、店頭対応を前提としているので多少気が楽です。しかし、店頭での対応は有料になります。

ほとんどのドコモ店頭でのirumo設定サポートは、1,100円/1回の料金が掛かります。

こちらの料金表は、ドコモが公表しているirumoの店頭サポートの料金表です。

irumoのメリットとしてドコモは店頭サービスが対応できることを促していますが、時としてサポート料金表の対応内容に店頭サービスが必要な方はどれぐらいいるのかが疑問に思えます。

また有料で対応する店頭サポートサービスはメリットと言えるのか、こちらも疑問に思うところです。

irumoのデメリット

irumoのデメリットは、ここまでこの記事を読んでいただいた皆さんが、irumoの概要や注意点に「え！」と感じた部分がすべてデメリットに当てはまります。

その中で最も大きなデメリットは、料金です。

はっきり言って自宅でドコモ光、あるいはhome5Gを利用していない方、更にdカード払いに対応できる方以外においては、全くお奨めのプランではありません。

あまりにも契約データー量に対し料金が高額すぎます。現在のスマホ料金低額の時代にはマッチしていません。

ドコモがirumoの発売に至ったコンセプトを語っています。

「なんでもかんでも値上げの時代。日本を明るくするのは、きっと「オトク」だと思う。」

と、言っていますが、このデーター量でこの料金設定は本当にお得なのでしょうか。

irumoに向いている人はこんな人

さて、このようなirumoですが、どんな方にむいているのでしょう。特にお奨めになる方は、「ドコモ光割あるいはhome5Gを利用している場合と、dカード払いを実施できる人」です。

それを踏まえて次のような方には、なおさらお奨めです。

• 店頭サービスが有ることを重視する人、または利用したい人
• 月々のデーター量の利用が一桁台の人
• メイン回線ではなく、サブ回線として利用する人

ドコモ光割・home5Gを利用し、dカード払いを利用できる人

ドコモ光かあるいはhome5Gを利用している方には、断然irumoの利用は向いています。月額料金が大幅にダウンするからです。

そこにdカード払いを利用していることと、利用するデーター量がirumoが提供するデーター量に合っているなら、irumoの利用には非常にマッチしています。

特に3GBのデーター量の利用であれば、料金的にも非常に安いですよね。SoftBankが提供するLINEMOのミニプランは、3GBのデーター量で990円です。

上記のirumoの概要や注意点について了解済みであれば、利用することをお奨めします。

また以下に紹介しているirumoの利用に向いてる方を紹介していまが、そこはドコモ光かあるいはhome5Gを利用できる方で、かつdカード払いを実施できる場合を前提にしています。

店頭サービスが有ることを重視する人、または利用したい人

ahamoは、店頭サービスが対象外のプランです。但し、所定の料金を支払えば、店頭でもサービスを受けることが出来ます。料金は3,850円です。

一方irumoは、最初から店頭サービスを受けることが可能なサービスです。料金は1,100円～2,200円となっています。

料金を支払っても店頭サービスが受けることを希望されるのであれば、ahamoよりも安い料金でサービスを受けることが出来るirumoは、お奨めです。

メイン回線ではなく、サブ回線として利用する人

例えば、irumoの3GBデーター量のプランをメイン回線として利用するのもお奨めです。

しかし、3GBデーター量のプランはメイン回線の利用だけでなく、サブ回線としても利用可能です。

サブ回線として利用するのであれば、それほど多くのデーター量は必要にはなりません。そしてデーター量を抑えることで料金も安くなります。

irumoの3GBプランは、料金は880円（割引後の料金）となるためサブ回線としての利用もお奨めです。

一方データー量は必要ないが通話のサブ回線をお探しであれば、irumoの0.5GBプランがお奨めです。

こちらは先ほどからお話している、割引等が必要なく月額料金550円で利用できます。通話料金は22円/30秒ですが、オプションの「かけ放題オプション（1,980円/月）」や「5分通話無料オプション（880円/月）」を利用することもできます。

結局irumoってどうなの？　まとめ

irumoの3GBプランは、880円/月の料金で使えるなら、とってもお得なプランです。もしあなたが3GBのデーター量のプランを利用できると感じたなら、irumoを利用する価値は十分にあります。

しかしそのように感じなかった場合は、お奨めしません。

irumoの問題はやはり料金です。irumoをお得に利用するとすると、やはりドコモ光やhome5Gの契約が必要となり、その上dカード払いへの変更も検討しなければなりません。

現在利用している光回線を、ドコモ光・home5Gにわざわざ乗り換える必要はないでしょう。またクレジットカード払いもｄカードをすでに持っているのであれば良いですが、dカードを持っていないからと言ってわざわざ申し込むのもあまりお奨めはしません。

店頭対応も現在では場合によっては希少なサービスになってしまいましたが、もし仮にあなたが店頭に行く必要があるとすれば、それは今後何回発生するか考えてみてください。

一度契約が成立してしまえば、それほどドコモショップに通うことは無いのではないでしょうか。

irumoは、非常にお得感があるサービスです。しかし、お得感を発生させる状況に合致しない方には、お奨めし難いサービスで。

もしirumoを検討されているのであれば、ご自身の通信環境を良く考慮してください。