Rakuten UN-LIMIT Ⅶ が2022年7月1日開始しました。これにより楽天モバイルの0GB~1GB間の料金0円は終わってしまいましたね。
個人的にもrakuten UN-LIMIT Ⅵ の0円プランは、サブ回線として利用していたので残念です。実際のところRakuten Un-LIMIT Ⅶ となった段階で、楽天回線の利用は中止しようかどうか迷っていました。
しかし、2022年7月2日のKDDIの通信障害の発生したことで、楽天モバイルをサブ回線として利用を継続することにしました。
そこで今回は、筆者自身が楽天モバイルをサブ回線として利用するに至った背景から、「Rakuten UN-LIMIT Ⅶ を使う場合、どのような条件が適しているか」と言う事を中心に、Rakuten UN-LIMIT Ⅶ のメリットとデメリットをお話します。
Rakuten Un-LIMIT Ⅶ のプラン
Rakuten UN-LIMIT Ⅶ の料金プランは以下のようになっています。
大きく目を引くところは、やはり「3GBまで税込み1,078円」と、言うところですね。
3GB以降は、従来通りで変化はありません。
この部分のプランにおいては、楽天モバイル以外にも他社において安いところが多くあります。例えば、SoftBankの運営するLINEMOですね。LINEMOは、3GBまでで税込み990円で利用できます。若干の料金差ですが、千円を超えるか超えないかは気持ちの上で大きな違いがあります。
それを踏まえると、楽天モバイルは決して安くないという印象が存在します。以前のように0円と言う目に見えたものがあればメリットとして考えることができるのですが、0円プランがなくなった現在では、楽天モバイルを利用するメリットは、どこにあるのでしょう。
Rakuten UN-LIMIT Ⅶ のメリットは高ギガを使う場合
Rakuten UN-LIMIT Ⅶ の0GB~1GBまでの料金が、0円でなくなったからと言って、すべての方に有料になったという事実がデメリットになるわけではありません。
今まで0円でサブ回線として利用していた方の中で、0円にメリットを感じている方は楽天モバイルを去られたかもしれません。(実際ところ筆者も同じ考えでした。)
しかし楽天モバイルのメリットは実際に利用してみると、思いもしないところにあったのでした。
楽天モバイルの料金はギガをたくさん使うほど安い。
現在のRakuten Un-LIMIT Ⅶ を利用するにおいて、メリットはいくつかあります。順を追って紹介していきます。
20GB以上の利用が損益分岐点
「ギガをたくさん利用する場合は、楽天モバイルが安い」と、言いましたが、具体的にはどれ程のデーター量を利用すると、料金面においてお得になるのでしょう。答えは、凡そ20GBを超える方にはお得になります。
お得になる基準は、現在の比較的安いとされているMVNOの料金です。そこで楽天モバイルの料金設定とMVNO他社の音声通話プランの料金を、20GBまでのデーター量の料金差を比較してみました。(単位は円)
HISモバイル | マイネオ | LIBMO | muroモバイル | J:COMモバイル | イオンモバイル | |||||
8GB | 2,178 | 1,500 | 990円(7GBまで) | 1,518 | 1,485 | 1,628 | 1,606 | |||
10GB | 2,178 | 1,760 | 1,958 | 2,178 | 1,848 | 1,870 | ||||
15GB | 2,178 | 1,800 | ||||||||
20GB | 2,178 | 2,000 | 2,190 | 2,178 | 1,991 | 2,699 | 2,728 | 1,958 | 2,970 | |
30GB | 3,278 | 2,728 | 3,058 |
20GB以上の利用であれば楽天モバイルがお得になる根拠は、次の通りです。
20GBまでの料金プランは、MVNOでも多く提供されています。しかし20GBを超えるプランは、20GBまでのプランとは一転して数が少なくなります。
また、あったとしても料金は高くなります。
20GBを超えるのギガの利用では、現在のところ3,000円を超過する料金プランがほとんどです。
その中でも今のところ楽天モバイルは、20GBを超えた段階でデーター量の利用は青天井です。
もしあなたが20GB以上のデーター量を利用されているのであれば、少なくとも楽天モバイルへの乗り換えをお奨めします。
低ギガ量の場合はお得ではない
では逆にデーター量(ギガ)をそれほど使わない場合はどうでしょうか。0Gb~3GBの場合は、先述した通り、利用者の皆さんの考え方次第と言ったところになります。
しかし3GBを超過した場合は、先ほどからお話している通り、20GBを超えるほどのデーター量を利用するのと、3GBを超えたばかりでは、大きく違ってきます。
HISモバイル | マイネオ | LIBMO | muroモバイル | J:COMモバイル | イオンモバイル | |||||
3GB | 1,078 | 990 | 990(4GBまで) | 770 | 980 | 792 | 1,078 | 902 | ||
5GB | 2,178 | 1,320 | 1,518 | 990 | 1,298 | 1,210 | ||||
6GB | 2,178 | 990(7GBまで) | 1,408 | 1,342 | ||||||
8GB | 2,178 | 1,500 | 1,518 | 1,485 | 1,628 | 1,606 |
楽天モバイルの場合、3GBまでの料金が1,078円となり、その後5GBや6GB、8GB、12GBなど、20GBまでの料金が2,178円となり低データー量の利用においては、高額となります。
少なくとも、8GBまでのデーター量の利用においては、MVNO よりも確実に高額です
「20GBのデーター量を使用しても2,178円、3.5GBのデーター量を使用しても2,178円」と、なると不公平感満載ですね。
様々なアンケートの結果多くの方々が、3GBまでのデーター量か、あるいは7GBのデーター量ぐらいのデーター量を使用しないと言われています。そうすると少なくとも7GBのデーター量ほどしか利用されないユーザーには、楽天モバイルはあまりお奨めしません。
その場合は、格安SIMがお奨めですね。
楽天モバイルの料金はギガをたくさん使うほど安い まとめ
まとめると、楽天モバイルをメイン回線として利用する場合は、20GB以上のデーター量の利用がある場合がお得になる。逆に20GB未満のデーター量の利用の場合は、MVNO等の他社の方がお得になるということです。
在宅業務の関係などで月のデーター使用量が3GBに満たない方は、サブ回線でなくメイン回線での利用でもOKかもしれません。
サブ回線として利用するメリット
0円プランがなくなってしまった現在でも、楽天モバイルをサブ回線として利用する価値はあります。
その価値は、通話において発揮されます。具体的に申し上げると、Rakuten LINK を利用することです。
Rakuten Link を利用は、国内の通話における家族や友達をはじめ、指定された通話先以外は時間制限なしで無料で掛けられます。使用においては、RaKuten Link のアプリを利用する必要がありますが、設定しておけば、ハンズフリーの利用でアプリを利用して電話を掛けることもできます。
スマホの月々の料金が変動するのは、通話料金によるものです。多く通話をした場合は当然ですが翌々月のスマホ料金が多くなります。逆に少ない通話量の時は、スマホ料金は安くなります。
通話料金はあまり気にしない部分でもありますが、そのスマホ料金を0円にするシステムを利用することにより月々のスマホ代を安定して安くすることができます。
但し、0円プランがなくなってからのサブ回線としてのメリットはこの一点になってしまいました。
25分以上の通話をする場合お得
先述の通り楽天モバイルの料金は、0GB~3GBまでの利用において1,078円が掛かります。
楽天モバイルはサブ回線として利用するためデーター通信は行わないという前提でも、通常の通話料金(22円/30秒)を基にして通話を毎月25分以上行えば、1,078円の元を取ることができます。
現在のところ無料で長時間の通話ができるプランは、楽天モバイルにしかありません。良く「LINEで電話する」と、言うことをよく聞きますが、LINEの電話は互いが登録をしないと通話ができません。
楽天モバイルが有料でも利用する理由は、無料通話ができるという事です。
楽天モバイルのデメリット
もしあなたがこの先楽天モバイルを利用しようと考えているのであれば、デメリットも抑えておく必要があります。
デメリットに関しては世間一般に言われていることも含め、筆者が実際にメイン回線として利用してきた経験からのメリットも紹介します。
通信範囲に問題がある
楽天モバイルは、人口カバー率が97%を超えたという告知をしてきました。確かに人口が密集している都会などでは、4GやLTEの回線は網羅しきっています。また地方でも、回線が繋がるようになってきています。
しかし楽天ばモバイルの場合、非常に重要なプラチナバンドがありません。プラチナバンドは、通信速度はそれほど早くはありません。しかし、障害物を迂回したり、場合によっては障害物を浸透する作用があります。これがないのです。
現在の楽天モバイルの使用している電波は、Band 3 と呼ばれるものです。Band 3 は、通信速度は高速です。しかし高速であるが故、プラチナバンドのように障害物を迂回したり浸透することはできません。逆に障害物に跳ね返される特徴があります。
このため楽天モバイルは地方の町や地下街やトンネルの中では、パートナー回線(au)yや圏外になることが、多くあります。
生活が楽天モバイル圏内の方を中心に、仕事場も楽天モバイル圏内になる方は、楽天モバイルは非常にお奨めです。そして生活か仕事場いずれかが楽天モバイル圏内になる方までが、一般的にお奨めします。
楽天モバイルの利用を考えている方は、ご自分の利用範囲をエリアマップ等でご確認ください。
Rakuten Link の音声がイマイチ良くない
楽天モバイルをメイン回線として利用していた時は、Rakuten Link ですべての通話を行っていました。
とこが通話先の相手の回線にもよるのですが、通話の品質はあまりよくありませんでした。
基本Rakuten Link は、インターネット回線を利用した通話システムです。
よく一般のインターネット回線(050で始まる通話システム)であるような、極端に相手の通話はよく聞こえるが、通話先には自分の声が届いていない。あるいはその逆のようなことは一切ありませんでした。
しかしビジネスで利用するには、問題ありきでした。それは大事な言葉の部分になると、言葉が一瞬切れてしまったりすることが多々あります。簡単に「言葉が切れてしまったのでもう一度お願いします。」と、言えれば良いのですが、ビジネスの場合それが言い辛い場合も多々あります。
結果Rakuten Link は、家族や友達同士のやり取りでしか利用しないようになりました。ビジネスでは、標準の電話アプリを利用し、楽天モバイルのオプションサービス「10分通話かけ放題」を利用しました。
このあたりの詳細は、以下のページで紹介しています。
楽天モバイルの新サービス「10分通話かけ放題」を申し込んた経緯と感想
筆者のサブ回線としての楽天モバイルの利用方法を紹介
筆者の場合冒頭でもお話しました通り、楽天モバイルをサブ回線として利用しています。
メイン回線は、通話はpovo2.0を利用しています。そしてデーター通信は、MVNOのFUJIWiFi(docomo回線)を利用しています。
メイン回線として利用してるpovo2.0は、通話のみで利用しています。その他オプションの「5分以内かけ放題」を、付けています。家族や友達への利用も行いますが、基本的にビジネス用に利用しています。
楽天モバイルの利用はあくまでもサブ回線としての利用ですが、通話においては5分以上の通話になるということが事前にわかっているのであれば、Rakuten Link を利用しています。
以上のような使い方をしているため、2022年7月2日のKDDIの大規模通信障害においては、au回線の利用ができなくても特に困ることはありませんでした。
料金はそれほど高くない
月額料金においては、以下のようになります。
プラン名 | 月額料金 |
povo2.0 | 550円 |
FUJIWifi | 2,310円 |
楽天モバイル | 1,078円 |
合計 | 3,938円 |
料金の内訳は、povo2.0利用は先ほどお話した通り、「5分間かけ放題」のトッピング料金のみ。
FUJIWifiにおいては、docomo回線の30GBのデーター量までの利用の料金です。このプランは、現在ではFUJIWifiでは扱っていません。
そして2022年7月より楽天モバイルの0GB~3GBのデーター量の利用料金として、1,078円が追加されました。
楽天モバイルのはサブ回線としての利用はお得 まとめ
現時点で楽天モバイルのプランは、すべてのユーザー向けとは言い難いプランです。
理由は、低データー量の利用ユーザーに対しては、高額なプランとなります。3GB~20GBの間にもう2段階ほどのステップがあれば、よりユーザーのニーズに答えたものになるのではないでしょうか。
一方サブ回線として利用するのであれば、1,078円と言う金額はぎりぎりの線でお奨めです。
いつ起こるか分からない通信障害に対しサブ回線を利用することは、掛け捨ての保険と同じです。しかし、起こってしまうと通話や通信ができなくなることを考えると、サブ回線も必要です。
そのサブ回線の選択肢として楽天モバイルのプランは、まだ利用できます。楽天モバイルもサブ回線の選択の一つに加えることはお奨めです。