楽天モバイル auのローミング回線終了を一部で開始 その現状と対策案の提案

楽天モバイル

楽天モバイルがパートナーエリアとして提供していたauとのローミングサービスを一部で終了しました。これにより、ローミングサービス終了地域は楽天自社回線のみになります。

対象地域は、現在のところ東京都・大阪府・奈良県の一部になると報道されています。

この結果、楽天モバイルをau回線のローミング回線ではなく、本来のRakuten UN-LIMITとして利用できるのであれば、結構有意義なことです。この記事は必要ありません。

しかし、実際のところはどうなのでしょう。昨今の楽天モバイルの回線状況などを踏まえると、まだまだ使い勝手の良いものとは言い辛い状態と感じます。そんな状態で楽天回線一本に縛られてしまうと、結果は自ずから見えてきます。良い結果は無理でしょう。

そうなると楽天モバイルを既に契約した方、あるいはこれから楽天モバイルに契約しようと考えている方の今後の取る道は何なのかと考えてしまします。

そこで、現状を踏まえて楽天回線がパートナー回線を撤回して楽天自社回線一本になった場合の私たちの取る道を考えてみます。

楽天モバイルがauローミングを終了した理由

もうお分かりでしょうが、楽天モバイル回線が一定の通信環境を整えるまでの間は、auが暫定処置としてローミングの提供を行っています。この提供は、2026年3月末までとなっています。

一方、各都道府県毎に楽天モバイルの自社回線が人口カバー率70%を上回った時点で、楽天モバイルとauの間で協議を行い、ローミングサービスの提供を継続するか終了するかと言う判断をします。

今回の東京都(23区内を除く地域)、大阪府(大阪市を除く地域)、奈良県の一部においてau回線のローミングが終了したのは、このような背景があります。

KDDIによる楽天モバイル株式会社サービスへのローミング提供について

また、東京都については2021年3月末にauローミングの提供を終了するとなっています。

ローミング提供終了の地域の現状

ローミングに関係する事業者のKDDI とRakuten UN-LIIMIT は回線提供についてどのように考えているのでしょう。

KDDIとRakuten  UN-LIMITの見解

KDDI、Rakuten UN-LIMIT の両社の発表では、auパートナー回線の提供は2020年10月以降の順次終了と言うことになっています。
Rakuten UN-LIMITの2020年10月29日現在のエリアマップを参照した東京都の場合、3多摩地域においては、多摩地域東部においては楽天自社回線の地域に組み込まれている地域が多く見られます。しかし、西部に行くほど楽天自社回線の地域が少なくなり、立川市以西では全く「ゼロ」の状態です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次に、KDDIの発表によるローミングの終了地域を表した「楽天ローミングマップ」です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

楽天モバイルの発表した2020年10月29日の時点の自社回線エリアと、KDDIが発表している2020年10月22日以降に終了する楽天ローミングエリアの部分は、楽天自社回線が施されている大きな地域では重なるところがあります。

中央線北部の武蔵野市から西側に向け立川市までの区間と、相模原市に隣接する町田市の一部がKDDIのローミングエリアの終了と楽天自社回線の重なる地域です。

これだけを見ると実際のところは、「Rakuten UN-LIMITno利用ができないということはないのではないか」と、考えられます。

しかし、一部気になる発表もあります。KDDIからの発表された以下の内容です。

 

 

 

 

 

 

東京都の場合を見てみます。順次終了中のエリアとあります。そして次のように注釈があります。

下記の市区町村はローミングサービスを一部終了しています。

この一部分の表記が、先ほど楽天モバイルとKDDI のエリアマップと照合させた部分のことを言っているのかどうなのか、素直に解釈できるかどうか疑問です。

エリアマップにはauローミング地域として表記されているが、「実際のところはほどんどの地域でローミングサービスの終了が思ったよりも早く実施されているのではないか」と、言う不安を残す部分でもあります。

利用者の声

では、実際にRakuten UN-LIMITの利用者はどのようになっているのでしょう。

auローミングの提供が終了したように見られる地域の利用者の声をTwitterから拾ってみました。

 

やはり多いつぶやきは、昨日まであるいは先週までスマホの通信が繋がっていたのに急に繋がらなくなったという内容が多く見受けられます。

その影響下どうかは分かりませんが、東京では山手線内でも楽天回線が繋がらないという症状もつぶやかれていますが、現状はauローミング回線の撤退が影響しているものとは思えません。

しかし、実際のところは通信の繋がりは、その場所の当事者でないと分かりえない状況です。

人口カバー率70%の怖さ

ユーザーの通信が圏外になり、通信不可能に陥る現象が多発していると、Twiterでも多々報告されている事と、楽天・KDDIの両社のが発する「順次」と言う言葉に含められた意味の内容の相違が問題になりそうです。
しかし、そのようなことを言っているのはここ半年先までのことです。

2021年3月にKDDIのローミングエリアが解消し、楽天自社回線のみで東京都の通信を行うとすれは、より多くの混乱を引き起こすことになるでしょう。
理由は、冒頭でも言いました「人口カバー率70%を超えた段階」と、言うのが大きな原因になります。

人口カバー率70%と言うのは単純に考えると、例えば東京都に置き換えると最悪の場合、通信電波が届く面積が実際のところ東京都の35%しかないということになります。最高でも70%程度の通信範囲しかないということになります。

私たちは何時でもどこでもスマホの通信が繋がっていて、すぐにスマホを利用できる環境が当たりまえの状態です。例えばdocomoの通信を利用していると、まず日本の全土と言っても良いぐらい通信が可能です。
そのような恵まれた通信状態の中で生活しているのですから、人口カバー率70%なんて言われても通信状態の悪さからストレス藻生じ、楽天回線を利用することを避けるようになるでしょう。

現在の東京都・大阪府・奈良県の一部におけるau回線のローミング解消は、近い将来の楽天回線の姿かもしれません。

私たちの取る道

楽天回線が、現在そしてauローミングがなくなった将来も、現在の3つのキャリアのように通信接続がしっかりとしていれば問題ないことです。
しかし楽天回線は、まだ今年の春からキャリアに参入した新しいキャリアです。そこまで求めるのはとても無理なことです。そうするとスマホを今まで通りに利用するためには、私たちの方で何かアクションを起こす必要があります。

そこで、この部分ではその私たちが起こすアクションについてお話します。

「ZERO宣言」が発表された

2020年11月4日に楽天モバイルから「ZERO宣言」が発表されました。内容は、従来のプラン料金や通話料金の0円に追加され、さらに手数料を0円にするということです。

具体的には、以下の内容です。
以前から0円で告知されていたもの。

  • 月額2,980円のプラン料金が1年間無料
  • 5G通信
  • Rakuten Linkの利用により国内通話料金
  • SIM交換手数料
  • SIM再発行手数料

今回追加された0円

  • 契約事務手数料金(3,300円(税込み))
  • MNP転出手数料

今回から適応される「契約事務手数料金0円」と、「MNP転出手数料0円」をうまく利用するのがベストですね。

私たちが選択する道はどれが良いのか

私たちが楽天モバイルを利用することにおいて、どのようにすれば最善の策になるのかを考えてみます。

これからRakuten UN-LIMITを利用しようとする方

今後近い将来に、Rakuten UN-LIMITを契約して利用しようとしている方へのおススメです。

まず、メイン回線としての利用ではなく、サブ回線として利用されることをお勧めします。理由は、先ほどから申し上げているように楽天の自社回線自体が不安定であるため、近い将来にauローミングが撤退するようになれば、人口カバー率70%であれば回線が繋がる可能性は低くなるためです。

サブ回線として利用する場合は、e-SIMの契約をおススメします。iPhoneであればiPhone XSやiPhone XRなど、2018年以降に発売された端末で利用できます。
また、Androidであれば、Pixel 4 以降の端末で利用できます。

音声通話をメイン回線で行い、データー通信をRakuten UN-LIMITを利用するような形です。楽天回線が利用できるところでは楽天回線で利用し、auローミング回線での利用も良しとするのであればそれを利用するということです。

今後のことも考えてメイン回線におけるデーター通信におけるプランもそれなりに考える必要があります。しかし、Rakuten UN-LIMITは、事務手続き料金・向こう一年間の回線使用料金・契約解除料金が0円であるため、1年間の楽天モバイルのお付き合いという気持ちで利用するのも手段です。

その間に、楽天モバイルがしっかりとした通信環境を整えたなら、メイン回線として乗り換えるのもアリでしょう。

物理SIMカードを利用する場合も、考え方は同じです。但し、端末機種はデュアルSIMの利用できる端末をお薦めします。物理SIMを用いてのデュアルSIMの利用できる端末は、現在Androidのみです。

既にRakuten UN-LIMITを契約利用されている方

さて、すでにRakuten UN-LIMITを契約して利用されている方は、どうすれば最善策を施すことができるかを考えてみます。

一番考えなければならない状況は、メイン回線として利用されている場合です。楽天回線オンリーになってしまうと、データー通信ができないことに加え、通話を行うこともできなくなります。
これは非常に重症です。

こうなると、自分達のテリトリーに楽天回線が届くのを待つのか、それとも乗り換えるのかと言う選択になります。当然、乗り換えの選択をする方が、多くいらっしゃるのではないでしょうか。

と、言うことで、先ほどから申し上げている「MNP転出が無料」、あるは「契約解除料無料」を利用して、乗り換えをお勧めします。

楽天モバイルで購入した機種端末ですが、楽天モバイルの端末はSIMフリーとなっているためdocomo回線やau回線、SoftBank回線でそのまま利用できます。

ここで問題になるのが、乗り換え先です。「どこに乗り換えればよいのかわからない」と、言う方も多いでしょう。

乗り換え先については、次の項目でお話します。

追記
楽天回線をパートナー回線で利用していたお客様が、楽天自社回線のみに変更になり通信が接続できなくなった場合、申請があった場合においてdocomo回線のモバイルWiFiルーターが貸与されます。
ここで、問題なのがスマホとモバイルWiFiルーターの2台持ちと言うことです。
慣れていない2台持ちなため、モバイルWiFiルーターの方を何処かに置き忘れてしまうことも十分に考えられます。
確かにdocomo回線のモバイルWiFiルーターであれば、通信の接続について困ることはないでしょうが、紛失というリスクを負ことを考えると経験上あまりお薦めいたしません。

Rakute UN-LIMITからの乗り換え先紹介

Rakuten UN-LIMITからの乗り換え先をいくつか紹介します。
今回の紹介先は、格安SIM(以下、MVNOとします。)を中心としたものです。

乗り換え先の格安SIM

乗り換え先のMVNOとしてお薦めを紹介化します。

OCNモバイルone 

OCNモバイルoneは、MVNOの老舗です。NTTグループの一員でもあるため、当然回線はdocomo回線を利用しています。

2021年4月から料金体制等が一新されました。現在のOCNモバイルoneは、料金、通信速、サービス共に利用し易い内容です。

詳しいことは、以下のページでご覧ください。

UQモバイル

UQモバイルは、以前は独立したMVNOでしたが、2020年10月よりauのサブブランドとなり厳密にいえばMVNOではなくなりました。
しかしMVNOの時代から永くau回線を用いて、格安SIM事業を行っていました。

そのためau回線の利用者の移行先としては、UQモバイルが非常に人気あります。CMなどでも見かけた方も多いのではないでしょうか。

HISモバイル

「HISモバイル」と聞くと、あまり聞いたことがない会社だなと、感じる方も多いのではないでしょうか。

「HIS」とは、トラベル事業を行っているあのHISのことなのです。そのHISの子会社として「HISモバイル」があります。

ここで改めて紹介する理由は、HISモバイルのプランには非常にお得なプランがあります。それは、docomoのahamo よりもまだ格安になるプラン「格安弐拾プラン」と、大手通信キャリアにあるオプションプランの「かけ放題プラン」と、同じプランが提供されています。

「格安弐拾プラン」は、月額料金2,178円(税抜1,980円)で20GBのデーター量を提供するものです。

一方「格安かけ放題プラン」、料金は月々2,728円(税抜2,480円)からです。通話料金は0円になり、電話を掛けるときも専用アプリからかけるのではなく、標準の電話アプリからの発信になります。「データー通信もたくさんしたいけど、通話もたくさんしたい」と、いう方には持って来いのプランです。

HISモバイルの「格安弐拾プラン」と、「格安かけ放題プラン」の詳細はいかのページでご覧ください。

「格安弐拾プラン」についてはコチラ⇩

「格安かけ放題プラン」についてはこちら⇩

IIJMio

IIJMioは、こちらもMVNOにおいては老舗です。(株)インターネットイニシアティブが運営する個人向けのインターネットサービスです。

IIJmio も2021年4月1日より大幅に値下げをしたプランを展開します。「ギガプラン」です。

このプランは、2GB、4GB、8GB、15GB、20GBと契約の枠があります。しかしその料金が格安になっています。

2GBの場合は858円(税抜780円)と言う破格なり、20GBの料金は1,880円(税抜2,068円)と、こちらも大きな破格値になっています。

IIJmioと言えばe-SIMも展開していますが、今回はそのe-SIMもグランドメニューに加わりました。なんと20GBのデーター量の利用で1,650円(税抜1,500円)と、非常に低料金の提供になりました。

このような低料金で提供されているプランは、検討の余地をもっています。もしご興味があれば検討をお薦めします。

IIJmioの「ギガプラン」についてはコチラ⇩

エントリーパッケージの利用できるMVNO

楽天モバイルから転出する場合、通常であれば3.300円(税抜3,000)の手数料が0円となって、MNP転出ができました。

では、乗り換え先にも契約時に支払う事務手数料3.300円(税抜3,000)が、0円であれば嬉しい限りです。しかし、MVNO各社そのようなキャンペーンを行っていない限り、都合よく契約事務手数料が0円になることはありません。

そこで、契約事務手数料が0円にならなくても、事務手数料を数百円で抑える方法はあります。

それは、それぞれのMVNOが提供しているエントリーパッケージを利用することです。

エントリーパッケージとは

エントリーパッケージは、主にAmazon 楽天市場にて販売されています。

購入金額はMVNOによりますが、安いものであれば330円台から販売されています。凡そ1,000円以下のお値段のモノが通常ですが、MVNOによれば定価の3.300円(税抜3,000)での販売と言うモノもあります。

使い方はいたって簡単です。
エントリーパッケージ自体は中身は何もなく、ただエントリーナンバーが記載されているか、エントリーナンバーが記載された用紙が入っているのみです。
このエントリーナンバーが重要です。

各社のオンラインでの契約手続き時に、エントリーナンバーを挿入することで3.300円(税抜3,000)の事務手数料がなくなります。
実質は、エントリーパッケージの購入代金が、事務手数料になるような感じです。

 

まとめ

Rakuetn UN-LIMIT のパートナー回線の終了に関する諸問題、私たちの方向性についてお話してまいりました。

Rakuten UN-LIMITについては、遅かれ早かれ自社回線オンリーになることはわかっています。
しかし、どのタイミングでパートナー回線の提供が終了して自社回線のみの状態になるのかにより、私たちのとるべき道が変わってきます。

  • あくまでもサブ回線として楽天モバイルを利用する
  • MNP転出費用無料を利用して乗り換える

このいずれかの選択がベストであると、現状では考えます。

人口カバー率70%でのパートナー回線終了であれば、通信がつながらないことが非常に多くなります。しかし、現在では人口カバー率70%におけるパートナー回線の終了が、現実なのです。

常に楽天回線が利用できる方は、問題ないでしょう。しかし多くの方が問題有りの状態です。

今後の私たちのスマホ生活に支障をもたらさない手段を考えましょう。