いろいろと改悪が続きて来た楽天グループですが、ここにきて楽天モバイルから私たち一般ユーザーにとっては、大いなる改善プランが提供されます。その名も「楽天モバイル最強プラン」です。
現在も楽天モバイルにローミングとして利用されているau網の利用ですが、この部分を強化することで楽天モバイルの人口カバー率を99.9%まで上げるとされています。そして利用できるデーター量についても大幅に改善されるようです。
また2023年6月末ごろより、オンライン手続きをより簡素化するための「ワンクリックお申込み」も展開されるとのことです。
2023年5月12日に発表された内容は、それだけではありません。
現在利用されているUN-LIMITⅦとの相違する部分を中心に、新プラン「Rakuten 最強プラン」の内容を詳しく見ていきましょう。
尚、最強プランは2023年6月1日より提供開始され、UN-LIMITⅦを利用の方は6月1日よりそのまま移行され適応されます。
人口カバー率99.9%でau回線の高速データーの利用容量の無制限化
今回の楽天モバイル最強プランの内容で最も大きなトピックスは、au回線の利用の場合利用データー量の上限がなくなったことです。
現在のUN-LIMITⅦではau回線の利用データー量は、月々5GBまでとされています。ところが、6月1日から展開される最強プランでは、au回線も楽天モバイルの自社回線と同じように無制限で利用することが可能となります。
楽天モバイル | UN-LIMITⅦ | ➾ | 最強プラン |
利用可能au回線データー量 | 上限5GB | 上限無し |
また以前楽天モバイルは都市部等を中心にau回線のパートナー契約を解除してきましたが、この状況を踏まえてか、再度都市部等を含めau回線の利用を再度強化することにしました。
この結果、楽天回線の人口カバー率99.9%を達成することが出来るようになりました。
確かに東京の都心部でも楽天モバイルを契約の場合、楽天自社回線しか電波の利用はできません。地下に入ると、まだプラチナバンドが無い楽天モバイルは、データー通信ができない場合がほとんどです。
そこで今回のau回線の強化とデーター量利用の上限撤廃の結果、非常に私たち一般ユーザーは楽天モバイルの利用がしやすくなりました。
気になる料金は?
では、料金はどの様になったのでしょう。
答えは、今までのRakuten UN-LIMITの.現行を引き継ぎます。
- 0GB~3GBまでの利用が 1,078円
- 3GB~20GBまでの利用が1,980円
- 20GB以上の利用が 3,278円
と、そのまま引き継がれるのはうれしい次第です。
尚、公平なサービスのため速度制限を行う場合があります。
その他のトピックス
楽天モバイルからの発表された内容は、au回線に関係することだけではありません。今後私たちが、楽天モバイルを利用するにおいて、より私たちの利用に沿い、そして便利に利用できるシステムが展開されています。
但し、楽天モバイルの公式ページでは、まだ最強プランについて記載されたページは現在ではありません。そこで先日楽天モバイルの三木谷代表取締役会長から発表された内容をまとめてお伝えします。
データー通信プランの提供
2023年6月末を目途として、楽天モバイルからデーター通信プランが提供されます。
料金などの詳細はまだ未発表ですが、サービス開始までには発表される見通しです。
音声通話とデーター通信の一体したSIMではなく、データー通信専用のSIMが欲しい方には打って付けのプランです。
データー専用プランは、現在MVNOでの取り扱いのみになっています。ところがやはりMVNOの商品ですから、通信速度の遅滞は免れません。
しかし今回の最強プランにおいては、楽天モバイルは当然としてauの高速通信も利用できる前提であれば、このデーター通信専用プランを利用するのが賢明でしょう。
料金は音声通話プランよりも安くなることを期待しますが、仮に音声通話プランと同じ料金でもお得なのではないでしょうか。
e-SIMをワンクリックで開通
当初はデータープランでの実施になるが、オンライン申し込み手続きをワンクリックで出来るようにするとのこと。もう少し具体的に言うと、新規契約の登録からe-SIMの開通までをワンクリックで出来るようになるものです。
このサービスは、楽天会員を対象としたものになります。
その理由は、三木谷取締役代表会長のコメントによると、特に音声通話SIMを利用する場合を中心に、本人確認を行う必要があります。これは行政指導の一環で行われています。
しかし、楽天モバイルの場合、楽天カードを始め楽天銀行、楽天証券などの利用から本人確認がすでに出来上がっているものもあります。それを流用するとのことです。
既存のキャリアでも各サービスの中でそのようなデーターを持っているでしょうが、そのような情報を利用することに楽天がいち早く気が付き流用を決めたという事でしょう。
MNPワンストップサービス導入 5月下旬ごろ
楽天モバイルは、キャリアの中でもいち早くMNPワンストップサービスを導入します。時期は2023年5月下旬を目途にしています。
当初は楽天モバイルのみがMNPワンストップサービスの導入を発表していましたが、ここにきてキャリア3社もMNPワンストップサービスを導入しました。
MNPワンストップサービスとは、乗り換え先の通信会社に申し込むだけで電話番号を引き継いで乗り換えることが出来るサービスです。
現在はMNPで乗り換える場合、現在利用している通信会社からMNP番号を発行してもらい、乗り換え先の通信会社にそのMNP番号を通知することで乗り換えが出来ました。また有効期限等の問題もあり、タイミングを計る必要もありました。
開始の時期は、2023年5月24日からdocomo、au、Softbank、楽天モバイルが足並みをそろえて開始です。MVNOでは、日本通信が同じ24日に対応していきます。
ところがMNPワンストップサービスでは、あっちこっちに連絡する必要はなく1社でことが済むので手間が非常に掛からなく乗り換え易くなります。
MNPワンストップサービス、早く一般化してほしいものですね。
au回線データー量無制限利用のメリットと知っておくべき注意点
知っておいた方が良いと思われる注意点をお話する前に、メリットについて少しお話しましょう。
au回線データー量無制限利用のメリット
楽天モバイルがau回線の利用において、自社のプランと同じく無制限でしかも現行の料金で利用できるとなと、これほど活気的なものはありません。
ahamoのプランを見ても、20GBの利用と言う上限があり料金は2,970円、大盛りにしても100GBと言う上限の元料金は4,950円となります。
auが提供するpovo1.0(新規受け付け終了)は20GBの上限で2,728円、povo2.0においても1日間使いたい放題のプランはあっても、月間での上限無しのプランはありません。
LINEMOにおいても同じです。20GBの上限で2,728円となります。
MVNOに至っては、当然データー量の無制限使用は考えられません。なぜってキャリアから回線を借りているからです。
この状況が続くとすれば、恐らく楽天モバイルがプラチナバンドを持ち落ち着くまでは可能性が高いでしょう。
20GB以上のデーター量を利用する方には、音声通話プランもデーター通信プランも利用価値大です。
知っておいた方が良い注意点は3点
2023年の5月11日に発表された「KDDIと楽天モバイル、新たなローミング協定の締結」の中で明らかにされた中から注意点を紹介します。
au回線のローミングは、大都市部では一部を網羅する
東京23区・名古屋市・大阪市を含む都市部においては、今までローミング対象にならなかった「一部繁華街エリア」が、改めてローミングの対象になります。
逆に言うと今までローミングの対象になっていなかった東京23区・名古屋市・大阪市を含む都市部においては、一部の繁華街エリア以外ではau回線のローミング対象外と言うことです。
一方インドアやルーラルエイリアと言われる地域においては、現行のままau回線のローミングがなされます。
対象のインドアは、地下鉄、地下街、トンネル、屋内施設等を指し、ルーラルエリアは言葉の意味では「田舎」を意味しますが、ここでは地方と考えるのが良いでしょう。
大都市圏では、両手を上げて楽天モバイル最強プランを迎えることは難しいかもしれません。
au回線のローミングはプラチナバンドのみ
au回線をローミングして人口カバー率99.9%を目指す楽天モバイルですが、auが提供するローミング回線は、800MHz帯のプラチナバンドです。
800MHz帯のプラチナバンドの特徴は電波の繋がりは広範囲であり、障害物等などは迂回や浸透をします。しかし速度は遅くなります。
そのためau回線にローミングした場合、通信が途切れれることは無いでしょうが、スマホの画面上でクルクルと円を描き通信接続が待機状態になる可能性があります。
特に動画を視聴する場合においは、そのような状態がローミング地域においては発生する可能性が高いです。
KDDIが提供するau回線やpovoの場合は、キャリアアグリケーションと言う無線を高速化する技術を利用しているため800MHz地帯でも通信が遅くなるようなことはありません。
このような無線高速化技術を楽天モバイルにKDDIが提供することは、まずありえないでしょう。単一のプラチナバンドのみ楽天モバイルへの貸し出しになるのは通常な事ですね。
楽天モバイルが利用するau回線は、プラチナバンド単体であることは意外と重要なことです。知らないで楽天モバイルの最強プランに飛びつくと、「思ったのとは違う」と、後悔する可能性があります。
楽天モバイル最強プランを利用する場合、必ず心得ておいてください。
ハンドオーバー時に通信が切れる?
ハンドオーバーとは、対応する基地局を切り替える作業のことを言います。例えば、au回線から楽天回線に切り替わることをハンドオーバーと言います。一般的には利用者にはわからいほど瞬間に行われるようですが、電波や通信の状態によっては接続が一時的に切れることもあります。
楽天モバイルではハンドオーバー時に通信が切れることが起こりうることを確認しているそうです。特にau回線から楽天回線に切り替わる時に、ハンドオーバー時の通信切断が生じるようです。個人的には全く経験が無いのですが。
楽天モバイルによると、ハンドオーバーをスムーズに行うことを目指していて、技術的な対応も行うそうです。
しかし公式に楽天モバイルが確認している以上、対応はしてくれるとしても起こりうる可能性は0ではありません。
楽天モバイル最強プランを利用するにおいて、このハンドオーバーの切断も心得ておく方が良いですね。
楽天モバイル最強プランについて まとめ
楽天最強プランのトピックスを紹介しました。
人口カバー率99.9%でデーター量の利用が無制限にできるプランは、未だかつてありません。料金と照らし合わせてもスッゴイお得感があります。
ただし紹介した通り、プラチナバンドのみのローミング、ハンドオーバーが起こりうる可能性もあると、言った部分もあります。
それらを考慮した上で、楽天モバイル最強プランを利用してみようと思う方にはお奨めプランですね。